ハスクバーナ268XPチェンソー修理 |
268XPの修理 | |
ハスクバーナ268XPチェンソーの修理が入ってきました。 症状はエンジン初爆はするがその後エンジンかからないということです。 チェンソー(チェーンソー)自体が、17年前のものなのでキャブレターがだめか、燃料ホースが破損して燃料あがりにくいのか、こんな所だろうと思いました。 確かに燃料系が悪くてエンジン掛からなかったのですが、結構大変な修理でした。 |
|
まず燃料フィルターを点検しました。 写真は取りませんでしたが、すごく汚れていました。 燃料フィルターの交換だけで直るかなと思いましたが、ホースの方もやはり破損していました。(青い矢印の部分破損) この形の燃料ホースはもう部品としてありません。 赤い矢印のところが、燃料タンクにはまるところですが、ここがふくらんでいます。 ですからタンクの穴が今のタイプのものより大きくなっています。 |
|
ハスクバーナ製の燃料ホースは左写真一番上のタイプのもにになっています。 (螺旋状のホース) 途中にふくらみが無くタンクにあいている穴も小さくなっています。 この螺旋状燃料ホースをそのまま268XPに取り付けることは出来ません。 ですから私は赤い矢印のようなホースを使いグロメットとして使用しました。 外径は268XPのタンクの穴にあい、内径は螺旋状燃料ホースの外径にぴったりです。 これでタンクとホースの隙間から燃料が漏れることはないでしょう。 |
|
太めのホースの端を斜めに切りタンクの穴に差し込みやすくします。 長さは3,4cmくらいにしています。 |
|
螺旋状のホースをセットします。 これからタンクに差し込みます。 |
|
タンクの穴が思った以上に小さく、タンクとエンジン本体をばらさないと作業が出来ませんでした。 なかなか差し込めませんでした。 |
|
実はこのチェンソー修理する前から少し気になっていたことがあったのです。 持ち主の方は中古を買ったと言うことでしたが、前の持ち主が修理に出したばかりだったのかもしれません。 ストップスイッチも新品でしたし、ここまでばらしてみて、防振ゴム6個すべて新品でした。 ひょっとして修理はしたが、あまりに調子が悪くて手放したチェンソーなのかと思いました。 これは手こずるかもしれないと、少し不安がよぎりました。 この予感は当たるのですが・・・ ここまでですでに小一時間掛かりました。 そして組み上げてみてもエンジン掛からない。 やはりキャブレターが悪いかもしれない。 |
|
燃料とりあえず全部捨ててみることにしました。 案の定、水が混入していました。 燃料に水が入っていたからキャブレターにも水が入っていると思い、キャブレター分解することにします。 |
|
大きくて簡単に取り付けできる、エアフィルターです。 | |
キャブレター古いティロットソンがついていました。 もう部品の供給は終わっているでしょう。 しかし燃料ホースを色々加工したので何とかしてキャブレターもよみがえらせたいところです。 |
|
エアフィルターです。 ここまでは写真を写す余裕があったのですが、ここからは分解組み立てを繰り返し、設計が古いチェンソーなので工具が入らず、グラインダーでL型六角レンチを削り短くするなど大変だったので写真を取る元気がありませんでした。 ダイヤフラムはまだ良さそうでしたが念のため全部交換しました。 水がキャブレター内に入っている様子はなかったのでもう一度組み立てます。 キャブレター取り付けるのが一苦労です。 エンジン掛けてみましたが、だめでした。 キャブレターまた分解、キャブクリーナーで洗浄しながらの分解です。 インレットニードルも取り外してみました。 インレットニードル先端に段差はありませんでしたからまだこれは大丈夫でしょう。 インレットニードルの先端は手で触ったりしないように注意しなければなりません。 先端には特殊なコーティングが施されているからです。 インレットニードルをキャブレターに取り付けるときに何か引っかかる感触がありました。 |
|
インレットニードルをもう一度抜き、取り付け穴を見てみると縦に細い筋みたいなものがあります。 オイルか汚れが固まったようなものが細い筋を作っているのです。 これでどうにかした拍子にインレットニードルが引っかかり、燃料がエンジンに行き過ぎたり行かなかったりしていたのでしょう。 本当にこの汚れに気づいて助かりました。 キャブクリーナーで汚れを溶かしきれいにして組み立て。 エンジン始動掛かりました。 すこぶる調子がいいです。 ちょっと回転があがりすぎかなと思い。調整することにします。 |
|
268XPのキャブレター調整はLもHも1回転です。 最高回転数は13000rpmです。 |
|
キャブレター調整ネジがかたくシリンダーカバーを外して基本調整値にあわせました。 それからデジタル回転計(左写真)を使い最高回転数を13000rpmに設定します。 (心持ち低めに設定) エンジンの調子は上々です。 やはり排気量の大きいチェンソーは使用頻度も少ないでしょうが、古くなっても以外とうごくものです。 簡単そうに見えますが、この修理が終わるのに4時間弱掛かりました。 大変でした。 古いチェンソーは工具が使えないのがあるので大変、もうしたくないというのが本音です。 でも直って良かった。 |
|