スチール、クラッチ、バー回り消耗部品 |
ガイドバーの変形です。 青い矢印のところが摩耗してへこんでいます。 ソーチェンの張りが緩くたるんだ状態で使用しているとガイドバーの下側が摩耗していきます。 左のガイドバーは上下とも摩耗していますがこれはガイドバーを上下ひっくり返して使用しているからです。 先端にローラーが付いているガイドバーはソーチェンはしっかり張っても大丈夫です。 目安としてはソーチェンを手で軽く動かすことが出来れば大丈夫です。 赤い矢印はバリがでていたものをヤスリできれいに落としていますが、時すでに遅しでこのガイドバーは使用不可です。 ソーチェンはずれやすくなり危険ですから注意してください。 |
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このガイドバーは先端(赤い矢印)が開いてしまっていまし、青い矢印のところはベアリングが見えています。 チェンソー使用中にガイドバー先端から異音が聞こえたら点検してください。 チェンオイルの出が悪かったりするとこのような状態になりやすいです。 特にスチールのガイドバーにはグリスを差す穴がないので、チェンオイルだけが潤滑油となります。 スチールチェンソーの場合チェンオイルの出が悪くなるとガイドバーが痛みやすいので注意してください。 チェンオイルも専用のチェンオイルを使用するようにしましょう。 またオイルタンクなどに汚れなどが混入しないようにしてください。 ソーチェンにダメージを与えるだけでなくガイドバーにも影響はでますので注意してください。 |
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左の写真はスプロケットです。 一番左のスプロケットだけが新品です。 全部同じチェンソーのスプロケットを比べれば良かったのですが在庫がありませんでした。 |
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新品のスプロケットには段差など何もありません。(赤い矢印) 青い矢印のスプロケットはひどすぎる位の摩耗です。 本来は段差の深さが1mm位で交換しなければなりません。 それ以上になるとソーチェンにダメージを与えますし、ソーチェンの破断につながりますので注意してください。 |
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しかしこのスプロケットの減り方はすごいです。 青い矢印を見て分かるように、完全に削れてしまっています。 当店でもここまでのものは滅多にないです。 |
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これはクラッチシューです。 遠心クラッチと呼ばれるもので、エンジンの回転数が上がると外に広がりスプロケットに接触してソーチェンを回転させます。 青い矢印のところスプリングのフックがクラッチシューに食い込んでいるのが分かるでしょうか。 お互いの取り付け部分が摩耗しています。 |
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MS200の部品 |
スプリングのみを拡大してみました。 赤い点線の部分まで本来はあるのですが、削れてしまっています。 クラッチシュー本体の取り付け穴も同じくらい削れていました。 こうなるとスプリングだけ交換してもスロー調整がきかなくなるおそれがありますのでクラッチシュー交換した方が無難です。 ソーチェンを含めてカッティングの部分とそれを駆動する部分がチェンソーの中でも摩耗の激しいところですから、部品が消耗する事はさけられません。 しかし、適正な調節や、適正なオイルなどを使用することで、寿命を延ばすことは可能です。 またトータルで部品の交換をすることをおすすめします。 たとえば、ガイドバーを交換するときはソーチェンも交換する。 スプロケットを交換するときは、ガイドバーを交換するというような具合です。 そうすると部品は長持ちするようです。 そのとき交換した古いソーチェンなどは処分するのではなく、予備として保管しておくと良いかと思います。 |