キャブレターの仕組み |
キャブレター展開図 | |
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この展開図はオーソドックスなキャブレターのものです。 最新型のキャブレターはまた違った機構を採用しています。 |
スクリュー | 役割 | 右(時計方向)回転 | 左(反時計方向)回転 | ||
Lスクリュー | 低速時のアイドルポート からの燃料吐出量調整。 |
燃料の量が減少し、 エンジン回転上昇。 |
燃料の量が増加し、 エンジン回転下降。 |
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Hスクリュー | 高速時のメインジェット からの燃料吐出量調整。 |
燃料の量が減少し、 エンジン回転上昇。 |
燃料の量が増加し、 エンジン回転下降。 |
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LAスクリュー | アイドリング時のスロッ トル開度調整。 |
スロットル開度が増加 しエンジン回転上昇。 |
スロットル開度が減少 しエンジン回転下降。 |
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キャブレターの調整スクリューは上表に記すように通常3個あります。 中にはLAスクリューしかないものやLAスクリューとLスクリューしかないものもあります。 昔のキャブレターと今のキャブレターはずいぶんと変わってきています。 セミフィックスジェット、加速ポンプなど少しばかり複雑なシステムになってきています。 システムが複雑になれば故障やゴミ詰まりなどを起こしやすくなりますが、排気ガス規制、環境問題を重視するとしょうがないかもしれません。 しかし悪いことばかりではなく、排気ガス規制ということは燃費が良くなるということですし。 またキャブレターの調整ミスによる焼き付きが防げるようになってきました。 昔のキャブレターはL、H の調整スクリュー右に回していくと燃料ストップするまで締めていましたが、今のキャブレターはL、H 全部閉めても燃料は止まりません。 調整スクリューで調整している量は全体の2割の範囲内を調整するようになっています。 ですから全閉しても8割は燃料が流れているということです。 |
2割の部分の調整だけで山間部と平野部での気圧の差の調整は出来るようになっています。 そして、キャブレター調整ミスでの焼き付きはなくなるということです。(燃料の量が少なくなりすぎるとエンジン回転があがりすぎて焼き付いてしまう。) メンテナンスをきちんとやり粗悪な燃料を使用しなければエンドユーザーの方にとってはメリットの方が大きいと思います。 修理をする方は基本調整をセットするときに少々面倒で、デジタル回転計は必須になるでしょう。 これからも欧米ではどんどん環境問題で排気ガス規制などが厳しくなり今までは自動車だけが規制対象になっていましたが、これからは農林業機械も厳しい規制がかけられていきます。 更に新しい技術が投入されてくることでしょう。 この技術は使用する人にもダメージを与えない技術になる事でしょう。 そしてよりよい製品になっていくと思います。 |
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